

セゴビアといえば、水道橋!
そして、子豚の丸焼き(コチニージョ)です!
今回は、セゴビアを訪れたら、外せない伝統的な名物料理が食べられるレストラン「Mesón de Cándido(メソン・デ・カンディド)」を紹介します。
Mesón de Cándido(メソン・デ・カンディド)ってどんなレストラン?
セゴビアのローマ水道橋のすぐそばにある老舗レストラン、メソン・デ・カンディドは、伝統的な子豚の丸焼き「コチニージョ」で世界的に有名なお店です。重厚な石造りの建物と歴史を感じる内装、名物の皿割りパフォーマンスまで、食事というより“体験”として楽しめる特別な場所。観光で訪れるなら一度は味わいたい、セゴビアを代表するレストランです。

歴史
メソン・デ・カンディドの歴史は深く、1786年に(当時「Mesón del Azoguejo」として)で創業されたという記録があります。 その後、1931年に料理人であり「メソネロ・マヨル・デ・カスティーリャ(Mesonero Mayor de Castilla)」という栄誉ある称号を持つ Cándido López Sanz がこの店を引き継ぎ、セゴビアを代表するレストランとして名を馳せました。彼は「コチニージョ・アサード(セゴビア風子豚のロースト)」をスペイン国内外に広めた功績があり、この料理を“皿で割る”というサービス・儀式を導入して、レストランの名物としました。
5世代にわたる家族経営が続いており、現在も「伝統を守る料理店」として世界的な評価を受けています。
基本情報
レストラン名:Mesón de Cándido
所在地:Plaza del Azoguejo 5, 40001 Segovia (セゴビア旧市街のローマ水道橋の真下です。)
電話:+34 921 425 911
営業時間:ランチ13:00〜16:30/ディナー20:00〜23:00

時間帯選び
12:30~13:30にランチを入れるか、20:00~ディナーの早めに入るのがおすすめ。遅めに行くと待ち時間が発生することがあります。スペインのディナー開始時間は日本より遅いので、がっつり食べるにはランチの方がいいですね。できれば、事前予約を!
おすすめの前菜
名物のコチニージョの前に、“重すぎず、セゴビアらしさが味わえるもの”がおすすめです。
- 炭火焼きパプリカとツナのサラダ(Ensalada de pimientos asados con atún / ventresca)
軽く焼いた赤パプリカをオリーブオイルでマリネし、ツナやマグロの腹身(ventresca)をのせた一皿。さっぱりしていてコチニージョとの相性が抜群。夏は特に人気!

- ラ・グランハ産白いんげん豆の煮込み(Judiones de La Granja)
セゴビア名物の大粒豆料理。前菜というよりスープ・煮込みに近く、少し重め。寒い季節は最高。
- カスティーリャ風スープ(Sopa castellana / Sopa de ajo)
にんにく・パン・パプリカ・卵の温かいスープ。素朴で濃い味わい。量が多すぎないので、コチニージョ前の前菜としておすすめ。
- カンタリポス産チョリソ(Chorizo de Cantimpalos)
セゴビア周辺の地元名産チョリソ。濃厚で香りが良く、ワインと相性抜群。スペインの肉の味を楽しみたい人に。

メインディッシュ
メソン・デ・カンディドといえば、やっぱり外せないのが名物コチニージョ(子豚の丸焼き)。石窯でじっくり焼き上げられた皮はパリッと香ばしく、中は驚くほどしっとりと柔らかく、ナイフいらずでほろっと崩れるほど。シンプルな味付けなのに深みがあり、脂の甘さと肉汁が口いっぱいに広がります。

他にも、カスティーリャ地方らしいラムのロースト(Cordero Asado)も人気。骨付きのラムを香草と塩だけで仕上げた伝統的なスタイルで、クセが少なく食べやすいのが特徴。皮目の香ばしさとふんわりした肉質が絶妙で、子どもでも食べられる優しい味わいです。

名物パフォーマンスって?
今年の夏に行ったときは、ちょうどデザートを食べているタイミングで、突然ホールがざわざわし始めました。スタッフの方が大きな丸焼きの子豚を持って登場し、いよいよ名物パフォーマンスがスタート!
まずは呪文みたいなスピーチから始まります。「何言ってるん?」と気になる瞬間。
実はこれ、ただの演出ではなく、伝統ある“セレモニー”なんです。
このスピーチではだいたいこんなことを話していました:
- セゴビアの伝統料理「コチニージョ・アサード」の歴史
- お店が代々受け継いできた焼き方への誇り
- 使っている子豚の品質のこだわり
- この料理を楽しみに来てくれたお客さんへの感謝
- 料理人の名誉ある称号「Mesonero Mayor de Castilla」について
- 最後にコチニージョへの敬意と祝福の言葉
つまり長い“呪文”は、料理と文化に敬意を払うための伝統スピーチ。スペインらしい情熱と誇りがぎゅっと詰まった儀式なんです。最後に「¡Viva Segovia!(セゴビア万歳!)」と叫んで、お皿をパリンッ!とそのまま床に叩き割る演出!店内は拍手と歓声で一気に盛り上がっていました。
料理が美味しいだけじゃなく、この瞬間を体験できるのが Mesón de Cándido の魅力。まさに“旅の思い出になる食体験”です。

料金の目安
メソン・デ・カンディドは、バルではなく、本格的なスペイン料理を提供するフォーマルな店です。観光地としても知られる超有名店なので、価格はやや高め。前菜、メインディッシュ、デザート、コーヒー という流れになると、予想より高くなることも…。ボリュームたっぷりなので、前菜はシェアがおすすめです。
- コチニージョ・アサード(1人前) 30〜40 ユーロ
- パン代(席料) 2〜3 ユーロ
- 飲み物 3〜6 ユーロ
- デザート 6〜8 ユーロ
👉 合計 50 〜 60 ユーロ前後 が一般的
カスティーリャ地方の豊富なワインセレクションもあるので、お酒を飲む人は、アルコール代も少し多めに見積もっておくと安心です。

まとめ
はじめてのセゴビア旅行で「どこで食べる?」と迷ったら、おすすめのレストランです。ローマ水道橋を眺めながら伝統料理をいただく体験は、ただ「おいしい食事をする」以上に旅の思い出にもなります。ぜひ、旅のスケジュールにゆとりをもたせて、ゆっくりと味わってみてください。
